スタンド・バイ・ミー(1986年)
『スタンド・バイ・ミー』(1986年)
原題: Stand by me
4人の少年が、 汽車にはねられた遺体を見に行こうと冒険に出かける物語。 初めは単なる好奇心でしたが、 4人にとってこの冒険は忘れられない2日間となる。
90分ほどの短い映画ですが、 彼らの成長と人生のひとつの区切りとなった出来事が詰め込まれた 素晴らしい作品です。
『シャイニング』や『IT』などを書いたスティーブン・ キングの短編集が原作となっています。スティーブン・ キングの作品は子供目線の作品かつホラー要素が強めです。が、 映画『スタンド・バイ・ミー』はホラーではありません。
【※以下、ネタバレあり※】
【※未鑑賞の方は読まないことをオススメします!※】
主人公ゴーディの両親は、 アメフトの優秀な選手である兄を溺愛しており、 自分には見向きもされず寂しい思いを抱えていました。しかし、 兄は事故で亡くなります。 兄を敬愛していたゴーディの心の中には穴ができたようになります 。
そんな中、友達の一人が「 鉄道にはねられた遺体が線路沿いにあるらしい」ことを聞きつけ、 みんなで見に行こうということになります。
ゴーディ目線で考えると、彼は恐らく
死体を見ることによって、 時間が経った兄の死に踏ん切りがつくのではないか
と思ったのではないでしょうか。 遺体を見てぼろぼろと涙する姿に抱き締めたくなりました…
また、少年4人の他にも、意地悪な先輩たちが出てきます。( キーファー・ サザーランドが若すぎてイケメン過ぎてマジでびびった…) この人たちがまた悪い輩で… 田舎の不良という言葉しか見当たらないくらい、ぴったりです。
彼らが少年4人と対峙するシーンは、ドキドキしちゃいました。
先輩に譲らぬ勇敢な姿は、 映画至上最も印象的な少年だったのではないでしょうか。
ラストに良いことを言っていました。
帰って来たら、町は小さく見えた。
映画の序盤では、
この町は僕たちの全てだ。
とナレーションしていました。
つまり、 この冒険は彼らを一回りも二回りも精神的に成長させたものとなっ たようです。
誰しも小学生くらいの時に、友達とヤバイことをした思い出があると 思います。だけど、その友達とは疎遠になって、 噂くらいは聞くけど連絡はほとんどしない。 でも鮮明に覚えている。 あの時代にしかできなかった経験や気持ちを思い出させてくれる作品で した。