ミッドサマー(2020年)
『ミッドサマー』(2020年)
原題:MIDSOMMAR
衝撃的な作品がここに誕生。アリ・アスター監督×A24が放つ、華やかで狂気に満ちた祝祭に巻き込まれた5人の大学生の顛末が描かれる。その祝祭は90年に一度行われるもの。”何のための”祝祭・儀式なのかは映画を観て確かめましょう(笑)
ホラーでもあり、サスペンスでもあり、ラブストーリーでもあるこの作品。混乱極まりない。
私は驚異的なトラウマに襲われました。怖いというよりも、逃げ出したい衝動に何度駆られたことか…ここは私のいるところではない、部外者が立ち入ってはいけない領域だと感じました。また改めて、人間は得体の分からないもの、理解を超越する現象や人の行動に恐怖を覚える生き物だと実感しました。そこらへんを描くのがとても上手でした。
そしてもうひとつ思ったのは、A24は本当に綺麗な映画を作るなぁ…ということです。A24は映画製作・配給を行っている会社で、A24が関わる映画は本当に素晴らしいものばかり。A24作品はまた今度触れるとしましょう。
さてさて、祝祭のメインキャラクターを演じたのは、フローレンス・ピュー。本作品ではむちっとした体型で、悩める大学生を演じています。日本では、今後連続して出演作が公開されます。『若草物語』では四女、『ブラック・ウィドウ』ではナターシャの妹役を演じています。現在24歳。大注目の若手女優さんです。
【※以下、ネタバレあり※】
【※未鑑賞の方は読まないことをオススメします!※】
【※未鑑賞の方は読まないことをオススメします!※】
この物語は、民俗学や文化人類学といった学問を研究し論文を書いている大学生(大学院生?)が、スウェーデンの奥地で白夜の時期、つまり真夏の時期に開催される90年に一度の祝祭を取材する、ということがバックグラウンドにあります。しかし、村人たちが部外者を(快く????)招き入れたのは、とんでもない理由があったようです。
理由その1)祝祭の犠牲者→村人と部外者合わせて9人の捧げもの
理由その2)子孫繁栄→近親相姦にならないために「たまに外部から」
(個人的にはこのクリスティンの誘導が一番辛かった…料理、飲み物にアレを入れちゃうのはヤバいって…)
理由その3)新しいメイクイーン→一番言うことを聞きそうな人を利用した。(家族もいないし…??)
恐怖がよみがえってくるのでこの辺りにしましょう…
この映画には重要なメッセージがあるように思います。それは、地球上にはその地域や部族以外の人が立ち入ってはいけないところがある、ということ。インターネットが発達したとはいえ、電波の通じない地域はまだたくさんあるだろうし、そういう場所に土足で踏み入っていけば大変なことが起こるということです。そのようなシーンはたくさんあったように感じます。
→ダメって言われたのに…見つかっちゃいました… あぁ…
一方で、1回観ただけでは謎だった部分も結構ありました(わざと??)。
謎1)序盤、マギーの家族が死んでしまったのはどういう影響があったのか…?
謎2)ペレは全部知っていて、友達を祝祭に呼んだのか?というか、全てペレが仕組んだのか?
謎3)ペレがマギーにお近づきになったのは、下心あり?
謎4)村に到着して、マギーがトイレに行ったときに現れたあの顔は…?
謎5)ジョシュを殴った人って誰…?
謎6)聖典を書いているというあの方は…?
謎7)メイクイーンとなったマギーは、クリスティンを捨てたということでよろしいのでしょうか?(怖すぎた)
謎8)マギーはその後どうなるのか…?
90年に一度にしては、村人たちはみんな慣れすぎてて、毎年やっているように私には見えました…
怖かったけど、密かに期待していることがあります。
これ続編やったら結構面白いのではないか?…(笑)
90年後じゃなくて、マギーのその後とか、クリスティンの子供とか… いや、やめておこう。怖すぎる。